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もう、それは物凄い勢いと剣幕でソイツを罵倒し毒を吐きまくった。
あまりにキレていたせいかそれだけでは怒りが収まらくて呆気にとられていた、宮城くんにまで何か説教した。
……覚えはあるのだが。
ぶっちゃけ言いたい事を、言いまくってスッキリしたという事もあって、その時私が彼に何を言ったかまでは正直あんまり覚えていない。
その後、一応冷静さを取り戻した私は、流石に宮城くんにはやりすぎたかなーと、ちょっと反省。
そんな所に。
「おい」
「あ」
当のご本人様再登場。
「ちょっといいか」
「え?ああ……うん」
なんでか話しかけて来るから適当に相槌うったり言葉を返したりして、その日を終えたのだが。
それ以来、どちらともなく話すようになり、いつの間にか距離も縮まり。
気づいた時には随分と彼に懐かれていた。
ただ、私にとってはそれだけだった。
だから悠斗に告白された時驚いた。
今までの関係が崩れるのも嫌だったこともあるし何しろ私はそういう目で彼を、見ていなかったのだから。
ただ、そういった対象には見れない事。
良くても、どうやったって友達にしか思えないということをハッキリと告げた。
「ごめんね」
「…………」
キッチリ謝り断った私だったのだが。
「まぁ、それならそれで、仕方ねーよな……けど」
「?」
「俺、まだ諦めるつもりねぇから」
「は?」
「覚悟しとけよ」
それでも彼は私を諦める事をしなかった。
だから戸惑いながらも徐々に私は彼の想いを受け入れたんだ。
―――でも。
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