Secret sins #2

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勢いよく押し開けた玄関ドアの向こうに、今まさにインターフォンを鳴らそうとしているゼロさんがいた。 付き添いを断られたものの、やっぱり心配になって来てくれたのだろう。 そのままの勢いで胸に飛び込めば、なだめるように背中をポンポンと優しく叩かれる。 「どうした? ババアが化けて出たか?」 「からかわないで! そんなんじゃないの! とにかく、ゼロさんも見て」 袖をぐいぐい引っ張って書斎に連れていき、モニターとファイルを見せると、ゼロさんはさっきの私と同じように息を飲んだ。 「……まさか、ここまで狂ってたとはな」 漏らす感想まで、そっくりだ。
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