Gospel of beginning #3

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暗めに設定された間接照明の光を反射しながら、仄暗い深紅が、不気味にゆらゆらと揺れる。 「……今日、温室で何があった、ゼロ?」 尋ねる碧さんの声に感情はなく、その顔も同様。 対してゼロさんはタブレットを取り出しもせず、真っ直ぐに碧さんを見つめ返している。 「鳥が一羽、怪我をした。 花純の背中にも、打撲痕がある。 両方とも、温室管理の担当である、お前の仕業だね?」 もちろん、ゼロさんは答えられない。 代わりに私が事情を説明すべき場面だろうけれど、事実を打ち明けてしまったら、余計な事にまで言及しなければいけなくなる。 必然的に、嘘を吐かざるを得ない。
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