Phantom of my sweet

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(初めてのお留守番に怯えるなんて、子供じみてて馬鹿みたい、私) 自嘲を漏らして誤魔化したものの、一人きりの夜は、正直、怖い。 こんな時は、早めに寝てしまうのが得策だ。 開いたままだったカーテンを閉めようと、窓に近付いた時、突然コツン! と何かが外壁を叩いたような音が聞こえた。 小さな悲鳴が喉で鳴る。 もちろん音の正体なんて、怖くて確かめられない。 けれどカーテンを開けたままだと、何かに覗かれそうで、不安で眠れない。
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