Phantom of my sweet

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 ************** 翌日も、碧さんからビデオ通話着信があった。 けれどさすがにあんな事を、二日も続けて強いられたりはず、やっぱり『恥ずかしいから』と、顔を見せてくれない。 寂しいからと、ねだってねだってねだり倒したら、何とか電話越しのキスだけはしてもらえた。 しかもラッキーな事に、動揺して携帯を取り落としてしまったらしく、カメラが一瞬だけ、不思議な色の瞳を捕らえた。 『……顔、見えちゃった?』 「ううん、目が一瞬だけ。 ねぇ、どうせだから、顔全体ちゃんと見せて』 『君は僕の顔眺めるの、好きだね。 でも、おあずけ。 しばらく見なければ、再会の喜びもひとしおでしょ?』
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