Secret sins #3

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今夜は両親もゲストルームに泊まっていってくれるので、ゆっくり話し合う時間が取れそうだ。 どう切り出そうかと考えていた時、ふいにカシャンという音が耳に届いた。 ぼんやりお酌をしていたせいで、うっかり肘でテーブルのグラスを倒してしまったようだ。 赤ワインのほとんどをコットンのテーブルクロスが吸い取ってくれたものの、持て余した分が、ご婦人のスカートにまで垂れてしまっている。 「きゃあ! 何するのよ!?」 「ごめんなさい! 今、お拭きしますね!」 慌ててハンカチを取り出し、スカートを拭こうとすると、パチン! と叩き落とされた。
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