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「ヨコ」
「ん?」
「ヨコ!」
「なんやお前もぉ」
「誓いのキッスやろ!流れ的に!」
「よぉせんわ」
「何を今さら恥ずかしがっとんねん。何百回した思てんねん!」
「わかった、わかったて。なんやお前もう。わかったて。あかん、触んなて!変な顔すんなや!ただでさえ見れたもんやないねんから!」
「それに求婚してんのはどこのどいつやっ!」
「俺やっ!」
じたばたするヒナを抱き込んで痩せた背中に腕を回すと、ヒナも俺の背中に腕を回してきた。
そのままゆっくり前に屈んで、ヒナの体を机の上に倒して額にキスした。
「その気にさせたんはおたくやけど、その気になったんは俺やからな」
そう言うてぎゅっと力を込めてヒナの体を抱き締める。
あったかい胸、落ち着く匂い。
唇を額から移動して荒れ気味の頬に押し当てる。
「どっちでもええわ、そんなん」
「ふふ。どぉでもええな」
「もうどうでもええ」
俺の口をヒナの唇が塞いだ。やらかい舌が俺の口を割って入ってくる。
ヒナは息を荒く吐きながら「おるんか知らん神様には誓わんでくれ」て、俺の耳をこそばせる。
「お前に誓うわ」
「うん」
「離さへん」
骨が撓るくらいぎゅって抱き締めてやらかい舌に自分のを絡ませると、「痛いわアホ」言うたヒナの口の端から飲み下せへん唾液がこぼれた。
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