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「この私が....私がアアアアアアアア!!」
「消えろ!貴様はみんなの敵....消え去れエエエエェェェエェエェエェ!!」
そういって、勇者はだめ押しに剣を振るう。
剣からは、聖なる斬撃が容赦なく邪悪の根源を消し去る。
「....たしは........ただ.............。」
最期に何かをつぶやいた魔王だったが、それは斬撃によって存在ごと消滅した。
【聖魔大戦】
そう呼ばれた戦争は終結した。
それは突如現れた異形の者に対する戦争。
平和だった世界は、今から3年前に崩れた。
未開の地だった『黒の森』と呼ばれる常時暗黒に包まれた森からやってきた、【魔物】と呼ばれる異形の化け物に襲われた。
始めは認知度も少なかった魔物だが、気づけば一つの国が滅んだ。
そして、魔物はその国を占拠した後、『魔国』と呼ばれる新たな国の建国を宣言した。
しかし魔国はほかの国と共に歩もうとはしなかった。
それどころか魔国の王、魔王は他の国を滅ぼそうと軍を進める。
人間と違う魔物の軍は、人間だけで構成された軍を蹂躙していく。
ミノタウロスと呼ばれる魔物はありえないほどの剛腕で人を押しつぶした。
デーモンと呼ばれる悪魔は空から人を一方的に虐殺していった。
ゴブリンという緑の亜人は素早い動きで人を暗殺していった。
魔物の侵攻は驚異的だった。
そこで4つの国の人々は、荒ぶる魔王を倒すために協力する。
秩序を重んじる『デスタメント』は国一番の戦士を。
自然と生きる『バーレッシュ』は国一番のアーチャーを。
倫理に殉ずる『マレンゾロルド』は国一番の魔法使いを。
そして、平和を愛する『リーゼバイト』は勇者を排出した。
4人の異なる職業の有志たちはパーティーを組んで魔国へと進行する。
勇者一行は迫りくる魔王軍を蹴散らしていく。
しかしそんな裏事情とは裏腹に、魔王軍は世界を滅ぼそうと軍を侵攻する。
それに対して4つの国はそれぞれ軍を編成、対抗する。
しかし魔王軍の勢力は恐ろしいほどだった。
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