第1章

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未来時計 「カチ、 カチ…。 」 乾いた音を立てて未来時計の秒針が現在よりも、 ほんの先の 未来の時間を指し示していた。 私はこの未来時計の時間が狂わないように、 常に見張っているのが仕事だった。 本業は写真家なのだが、 写真の仕事だけではなかなか食べていくのが厳しく 夕方の十七時から二十二時まではアルバイトとしてこの仕事をしていた。 この仕事の良いところは大変暇であるという点であった。 私は毎晩この部屋へこもり、 昼間に撮影した写真を整理しながら 未来時計に狂いがないか見張っていた。 見張ると言っても、 じっと見つめている訳でもなく、
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