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多賀子がファッション雑誌の類を一切合切処分したのは、小学四年の秋だった。 「この雑誌、柚乃ちゃんにあげる」 多賀子は『お洒落こそが人生の全て』っていう感じの子だった筈なのに。 必死にお手伝いしてお小遣いを貯めて、ファッション雑誌と素敵な服を沢山買って。 「え、でも」 宝物だって言ってた値段の高い雑誌。 そんなモノを笑顔で差し出すこの多賀子は、きっと偽物なんだなと思った。
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