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このショッピングセンターには7スクリーンあるシネコンが入っていた。
子供向けのアニメや、中高生向けの邦画。
そして大人向けのバイオレンスな海外映画や恋愛映画がやっていた。
亨さんが観たい映画は一番小さなスクリーンだった。
『Mitleid Zeit』というタイトルのドイツ映画だった。
直訳すると『憂いの時間』らしい。
「字幕は日本語だから大丈夫だよ」
亨さんはそう言いながら笑っていた。
ジュースにポップコーンを買い込み席に向かう。
まだ、上映前だけど、この映画に人の気配は無かった。
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