270人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうした?なんかあったのか?」
賢二は私に近づいてきた。
ん?
あれ?
甘い香りがする。
「酷い顔してるよ?大丈夫か?」
賢二が私の肩に手を触れた。
この甘い匂いは賢二からしている。
ユリの匂い。
女性ものの香水だと一目で分かる甘さが賢二から漂っている。
「ねぇ、どこ行ってたの?」
冷たい声が私の口から出て行った。
無意識なのか、賢二は私の肩から手を引込めた。
「ゴルフだよ。そのあと懇親会だったんだ。和花、本当に顔色悪いぞ」
最初のコメントを投稿しよう!