衝動

7/18
前へ
/36ページ
次へ
亨さんは時間通りに迎えに来てくれる。 私は賢二に【友達とご飯に行くから】とメールをしておいた。 賢二からは【分かった】と返事が来たばかり。 いつもの様に亨さんは駅前で待っていた。 長い足を組み、助手席のドアに寄り掛かる姿。 何度見ても見惚れてしまう。 「お待たせ」 亨さんはニコっと笑い助手席のドアを開けてくれた。 「さ、御姫様。どうぞこちらに」 亨さんのエスコートで車に乗り込んだ。 亨さんは私の目をみたまま、ドアを閉め、車の前を通り運転席に座る。 その間も目は私を見ている。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

270人が本棚に入れています
本棚に追加