家族③

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「それは俺も同じだよ。気持ち、凄く嬉しい。ビックリした」 「だよな……」 「うん。それに、」 「ん?」 「大河くん、昔から水泳やってるから、…その……肩幅とか、筋肉のつき方とか、いつも凄いなって思ってて…っ」 (……うん?) 「ほら、俺ってなかなか筋肉つかない体質じゃない?だから憧れてたって言うか……」 (………んんん?) 「いつか触ってみたいなって思ってたり……、あ!嫌ならいいのっ、うん。無い物ねだり?みたいな感じだから!」 (……えーっと。どういう流れだ?コレ…)  頬を紅葉させて語る李煌さんに、 眉を顰めて脳みそをフル回転させた。 (好きなのは、俺自身じゃなくて、筋肉?いやいやそれじゃあ俺関係なくね?…ってことは、俺の筋肉だから好き?…え、それって喜んでいいことなんだろうか……?) 「李煌さん、一つ訊いていい?」 「どうぞ!」 「李煌さんが好きなのって、俺?筋肉?俺の筋肉?」 「大河くん、意味不明だよ」 (俺も言っててそう思ったよ…!) 「や、だから……」  どう説明するべきなんだろうか。  真面目な話からこの展開は正直初めて過ぎて対応に戸惑う。
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