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「悪魔さん…」
本名なのかな?
あの少し冷たい目が…少し怖かった。
「あーぁ、本当はリーダーが説明とかするのによー、まぁ、俺が話しちゃったところもあるしー」
信也は笑った。
「この時間あいつは教室で勉強してるし、まー、気ままにうろうろしてみー」
「はい、わかりました」
僕はベッドから立つ。
「あ」
「え?」
「お前可愛いし、変なのには捕まるなよ」
変なの?
信也は続けた。
「800人も居れば、色んなやつもいる、しかもこの環境だ、秋みたいに変なやつもいるから気を付けろよ、ぺろっと食われちゃうぞー」
「誰が変だって?」
いつの間にか帰ってきた秋と信也はまた言い争ってた。
まぁ、信也は笑いながらだったが。
「気を付けます」
僕はそう言って部屋から出た。
部屋の外は不思議な感覚だった。
僕がマンションで暮らしてたからわかるけど、たくさんの部屋がこの階にはあった。
10部屋以上ある。
そして、僕らの部屋は一番奥だった。
少し怖がりながら階段の方へいく。
途中、エレベーターもあったが、自分で歩いてみたかったからやめた。
すると階段に誰かいた。
「ア、キョウハイッタ子ね?」
何とも言えない雰囲気を出している、ピエロみたいな銀色の髪の少年がたっていた。
声も不思議だ、まるで喋る人形みたい。
「あの…」
何て言ったらいいのかしどろもどろしていると、少年から話しかけてきた。
「僕案内人ね、各階にイルヨ、とりあえず何処イキタイ?上は教室ヤ特別部屋、下は公園、外は喫煙所、チナミニココハ四階ダヨ」
カタコトで聞きづらかったけど、公園と聞いたので、行ってみようと思った。
遊具とかあるのかな、自分が産まれてまだ今より幼い頃、父親がよく連れていってくれた。
「僕、公園に行きたいです」
「ワカッタワカッタよ、どうせならエレベーター使いナ、便利だから、階段降りるのマダ身体辛いでしょ」
言われた通り、まだ身体は怠かった。寝起きなのもあるし。
「エレベーターでいきます、ありがとうございました」
「イイヨイイヨ、いってらっしゃいー」
僕は通り過ぎたエレベーターに戻った。
すると、丁度ドアが開いた。
中から出てきたのは、ふわふわの金髪を肩まで伸ばした目がくりくりして可愛い人だった。容姿はまるで女の子で、僕と同じくらいの伸長。
見つめていると、ギロッと睨まれたので、僕は怖くなって俯いた。
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