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「お、起きた!」
男の人の声がする。
うっすら目を開けると、目の前には知らない男が顔を覗いていた。
いや、男というよりはまだ少年のようだ。
「あの、貴方は…」
「おーい!喋れるやつらしいぞ!」
声がカキ消された。
ふと周りを見渡すと、少年が僕を含めて四人いた。
しかし、気になったのは皆所々古傷があることだ。
「あのー、ここは…どこなんですか?」
すると、一番に起こしてくれた少年がビックリしていた。
「え!?お前知らないでここの施設に入ったわけ?」
「施設?」
さっぱりわからない。
最後に覚えているのは、父親に殴られて…
それから記憶がない。
「お前ラッキーだぞ!ここなら幸せになれるんだ!」
幸せ?
なんの?
「ねぇ、困ってるよ…ゆっくり事情話そうよ?」
奥から出てきたのは、両目を隠すように包帯を巻かれた少年だった。
「ったく、お前はいつもそーだな、その元気は何処から出てるのか」
次は物凄く小さい少年が言った。
髪の毛は生えておらず、痛々しい傷が身体中に残っている。
そういえば周りを見渡すと、何だか怪我をしている少年だらけだ。
「あの、僕は何でここに?この場所はどこなんですかる」
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