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人見知りでなんの取り柄のない僕に
近寄る人なんていない。
それに女性恐怖症とゆう
たいていの男にはわからない恐怖に日々耐えていた。
そんななかにいつの間にか滑り込んできたのがようくん。
ようくんは中2の五月頃に転入してきた。
転入したその日に
クラスの人気者になった。
僕にとって異次元の存在。
そんな人が僕なんかに話しかけてきたのは2週間ぐらいたった時、
”蛍くんだよね?”
突然上から降り注いだ声にびっくりして勢いよく上をみた。
僕は椅子に座ってて
ようくんは後ろから
僕を覗きこむように立っていた。
そのせいか
上をみたときすごく顔が近くて
心臓が止まりかけた。
すぐにしたを向こうとしたけど
彼の手が僕の顎を持ってそれを阻止する。
”蛍”
どうなってるのかわからなくて
テンパっている僕の頭の中に言葉が滑り込む。
”どうしてこんな時間に
教室にいるの?”
顎にあった手の力が緩んだので
僕はゆっくり視点を下にやって
周りを見渡した。
教室には僕とようくんしかいなかった。
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