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気づかなかった。
本当に誰もいないや…
だんだんじわじわ湧き出る緊張感。
人気者と僕だけ。
人見知りの僕は
何も言葉を発せないまま。
沈黙を破ったのはようくんだった。
「今日、一緒に帰ろ?
どうせ方向一緒だし。」
一瞬迷ったが人気者の
誘いを断ることなんてできなかった。
「…うん。」
心の中で何度も苦痛な叫びを繰り返していた。
その日
誰もいない通学路を2人で帰った。
道を分かれるとき
ようくんと連絡先の交換をした。
友達がいっぱい欲しいらしい。
それからはスムーズに
友達という存在になった。
皆はきっと僕とようくんが友達だなんて思いもしないだろう。
僕も今でも友達だなんて信じられないからね。
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