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「ねぇ、見てあの人。」
「やめなさい。」
「でも…何もない所を見て泣いているわ。自分が誰なのかももう覚えていないのに。」
誰かの声がした。
何もない空間が時が寂しく、悲しかった。
ここはどこだろう。
自分は誰だろう。
時たま脳裏を過る彼女は誰だろう。
この喪失感がたまらなく苦しい。
「あの人はね、自分の誕生日に錯乱して婚約者を殺してしまったのよ。見つかった時は既に何も分からない状態で、ただ血まみれの中訳もわからず泣きながら婚約者を抱き抱えていたそうよ。」
僕は…...
何かを誰かを愛していた...…...?
分からない。
だから、、、あれ?
なんだっけ?
End
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