138人が本棚に入れています
本棚に追加
気付けば約三時間がたっていた。
激しかった呼吸も整い、やっと後戯にはいる。
「ねぇ、恵。」
「んー?」
愛しそうに頬や耳元、首にキスをする恵の後頭部をよしよしと撫でた。
「今まで付き合ってきた人で、セックス下手とか言われたこと、ある?」
「ううん?ないよ?」
「皆、凄い声あげてたの?」
「そうだねー、、。大体毎回潮吹きはしてたし、朝には声の調子おかしくなってたよ?」
(なるほど。)
美琴は大いに納得した。
今まで、恵の過去の経験は聞きたくなく、それには触れないようにしていたが、ここだけは仕方なく思った。
「私、潮吹く体質じゃないみたいなの。」
「うん。」
それは、恵も知っているようだった。
「恵が初めての人だから、私は誰かと比べたりは出来ないんだけど、恵ね、凄く上手よ?」
「ほんとに?」
無邪気に喜ぶ姿はまるで少年のようだった。
「上手、すぎて、私喋れないの。だから、下手とかじゃないから。」
言ってる事に恥ずかしさを感じたが、このままずっと誤解されるのも嫌だった。
恵は驚いたように一瞬きょとんとしていたが、すぐまた少年のようにきらきらとした表情で抱きついてきた。
「可愛い!」
「////」
そうして、パソコンに保存されていた動画を全て消してもらった。
「ねぇ、美琴?もし私が本当に浮気したら、泣いて引き留める??」
「、、、本気なら、話し合いだけど、それがただの遊びなら、、、」
「あ、遊び、なら?」
「悪い子には、おしおき、必要ですよね?」
「あ、、、ぁ、うん。絶対、ないけどね?」
「私もです。」
恵は、背筋にぞわぞわと鳥肌を覚えた日であった。
最初のコメントを投稿しよう!