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「ねぇ、恵?」
「なにかな?慶子さん」
「今、ここにいるのが私で、ほーんとうに、良かったと思わない?」
ニコニコと余裕の笑みを向け、目を合わせない恵に慶子は更にテーブルに肘をつき、両手を合わせて上目使いでせまってきた。
「美琴ちゃん、泣いちゃうかもねー。」
「慶子、こういう時、いつも以上にイキイキしだすよね。」
「人聞きが悪いわね。私はね、不憫に思ってるのよ?恵の体質を。」
「好きでそうなんじゃないよ。」
「高校の時はそれで遊び回ってたのにねー。」
痛いところをつかれ、黙り混む恵。
怪我をしてしまった手の甲がやけに痛んだ。
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