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「あっ、さくちゃん……おはよ」
「おはよじゃなくて、そろそろ帰るぞ」
この笑顔に癒される
彼は三年の伊川 朔夜(いがわ さくや)
一応部活の先輩だった
優しくてスポーツも勉強も出来るテニスの王子様は、私のお隣さんで家庭教師代わりでもある
単なる幼なじみだった私たちは私の高校入学と共に付き合いだしたのだ
「うん」
さくちゃんの柔らかなこの笑顔が好き
思わず見とれているとさくちゃんの顔が近づいてきた
そして軽く唇が触れた
「すず、そんな顔ほかの奴には見せるなよ」
鼻と鼻が触れ合う距離で言われ顔が火照っていく
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