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それを聞いたさくちゃんは眉間にシワを寄せ慎重に様子をうかがうように矢田先生を覗き込んだ。
「あの……それ、僕じゃダメですか?
僕今までもすずの家庭教師やってきてますし………」
そこまで聞くと矢田先生は微笑みながら立ち上がった。
「ふふっ… でも、授業中のことだし、授業単位のこともあるから」
そう言うとさくちゃんの肩を軽く叩いて自分の席へと戻っていった。
さくちゃんは矢田先生に聞こえないくらい小さな舌打ちをつき呟いた。
「なんでよりによって……」
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