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さくちゃんはもう一度矢田先生の方へ振り返った。 「それって久我原先生以外じゃダメなんですか?」 机に向かい書類を手にし始めていた先生は手を止め振り返った。 そしていつものように微笑みながら小首を傾げた。 「どういうことかしら? 久我原先生は美術担当だから普段空きコマが多いのよ。 それでいて教員免許もあるから適任だと思うんだけど?」 矢田先生のほんわかしたスマイルと声にはなぜか説得力がある。 さくちゃんは下唇を軽くかみ反論することを諦めたようだった。 .
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