- 21 -  朔夜side

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すずの体調の悪さから特別措置として保健室での個人授業が行われることになり、 矢田先生の口からその教師が久我原と聞いた時は露骨に反発してしまった。 授業単位に関しては僕には太刀打ちできない。 でも、すずが保健室にいると思うだけで気が気でない日が続いた。 休み時間のたびに保健室を覗いていると、とうとう矢田先生に呆れられてしまった。 「伊川くんさぁ~ 毎時間来るのはどうかと思うわよ……… 先生も落ち着かないからせめてお昼休みと放課後にしてちょうだい」 僕は小さく「スミマセン」と謝るしかなかった。 .
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