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「久我原って呼ぶな……そういったよな！」
「…………」
「なんで今になって久我原せ・ん・せ・いなんだ？！」
「…………」
「………はぁ？今度はだんまりなわけ？」
私は喉の奥がツンと熱くなりだし、ただ俯くことしかできなかった。
俯いた視界の中に朝陽の大きな手が現れ頬に触れその親指で撫でられる。
その行為で自分が泣いていたことに初めて気がついた。
「……何があった？……なぜ泣く？」
低い囁き声が響き朝陽のもう片方の手に捕らわれた腕をぐいっと引き寄せられたら。
私はその勢いで朝陽の間近へと近づいたかと思うと優しく頬を包んでいた手が首へと回されクイッと引っ張られる。
私はその勢いでストンと朝陽の片膝に座る形になってしまった。
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