- 30 -  朔夜side

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月乃さんに後押しされる形で雨の中へと走り出した僕は元の場所まで戻ってきた が、そこにすずの姿はすでになかった 周りを見渡してもそれらしき姿もみあたらず、この近くで雨宿りができる場所を探しまた走り出す 「すず!……すず!……」 何度も呼びかけ走り回る 近くの大通りを越えたところにファーストフード店があったことを思いだしそこへと走り込んだ 店内は同じように雨に濡れた若者たちでごった返していた 人をかき分ける僕を疎ましげに罵る声も聞こえたが相手にせず奥へと進んだ .
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