- 30 -  朔夜side

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久我原がタクシーで立ち去った辺りには数人の人がまだ集まっていた 「スミマセン……さっきタクシーに乗ったのは?」 「あぁさっきの兄ちゃんたちな…… 男気があるよなぁ。 苦しそうにしている姉ちゃん抱えて近くの病院まで走ろうとしててさ。 救急車よりタクシーの方が早いって俺がタクシー止めてやったのよ」 話しかけた中年のおじさんは自分の手柄のように次から次へと話しをしてくれた その人の話によると、 倒れ込んでいた女の子を抱えて女の子の様子から急を要するからと、近くにある病院までの近道を聞いて走って連れて行くことを決めたことろタクシーを拾って乗せこんだのだという .
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