- 31 -   朝陽side

2/12

1276人が本棚に入れています
本棚に追加
/797ページ
涼の状態が安定したのを確認して俺はそっと病院をあとにした 涼の父親の貴史さんとは昔の知り合いだった。 だから会えたのは内心とても嬉しかった 貴史さんとはもっと募る話もあった 涼の傍で目覚めるまで手を握ってやりたかった でも涼の母親、京香さんに会うわけにはいかなかったのだ 「朝陽悪かったな……本当はすずみのそばにずっと居てやって欲しいんだが……」 「いえ、貴史さんの気持ち判りますから」 「それにしても逞しくなったな まだ絵はやってるのかい?」 「えぇ、今は涼の高校の美術教師ですよ」 「同じ高校………運命のイタズラだな……」 そう、運命のイタズラなのかも知れない .
/797ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1276人が本棚に入れています
本棚に追加