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「おーい2人とも、こっちおいで」
そう言って貴史さんが大きく手を振り呼んだ
貴史さんはカメラを手にファインダーを覗き込み始めた
涼が一目散に走り出す
そこで見たものは一面の緑とそこに点在する無数の黄色い可憐な花
さっきまでぴょこぴょこと跳ね回っていた涼もピタリと足を止めた
少し後ろでその光景に魅せられスケッチブックを開いた。
キレンゲショウマの群集と蒼い空、そして涼の後ろ姿が一枚の絵としてそこに完成しているかのようだった
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