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と、
突然ぐらりと涼の体が揺らめいた
「あっ!危ない!!!」
咄嗟に涼の体が滑り込んでいた先へ手を伸ばし寸での所で涼の腕を掴み取った
「…つっ!……」
涼の重みで崖に飛び出す枝が肩や腕に食い込んだ
それでも離す事なく涼の体を引き上げた
泣きそうな涼の表情(かお)を見るとニッコリと微笑み声をかけた
「よかったね」
涼は驚きや恐怖から解放されたのかうゎんうゎん泣き始めた
見ると涼の服は大きく裂けそこから血が滲み出ていた
「あ~あ怪我しちゃってるよ」
ポケットからハンカチを取り出し傷口にあてがいながら、傷の大きさに心臓がバクバクとしだした
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