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そこは毎日見慣れた場所なのに、気にも留めていなかった場所
愛に言われて見上げ先には朝陽がコーヒーカップを片手に窓辺に腰かけていた
「あっ…」
目が合うとニッコリと微笑み片手を軽くあげる
「きゃ~~~!!朝陽センセイ~~~」
どこともなく黄色い声がこだましだし、さっきまでこちらを見つめていた視線はそちらへ流れていってしまった
黄色い声をあげた女の子たちにもニッコリと微笑むと何事もなかったように窓の奥へと消えていく
姿が消える瞬間優しげな微笑がこちらに戻り微かに唇が言葉をかたちどった
「私に手を振ったのよ~朝陽センセ♪」
「違うわよ~私よ!」
通り過ぎる女の子達はきゃっきゃと言いながら校舎へと入っていった
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