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  もうダメ……   言うつもりなかったのに…… 私は自分の言ってしまったことに心臓がバクバクと鼓動を打ち、息が浅く荒くなってきた きっとそんなに経っていないはずの時が長く長く感じる 私はそのままカクンと膝が落ちぺたんと床に座り込んでしまった 「知ってる、そんなこと」 座り込んだ私全部をふわりと温かく包み込み、そして今度はその胸から優しげな声が響いた 「初めからこうなることはわかってた」 そっと離れる朝陽の顔を見上げるとそこには少しイジワルにでも優しく微笑む顔があった .
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