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『泣くなよ……意地悪して悪かったな』
朝陽の優しい瞳に魅入っていると重なる唇の温もり
ハッキリ言葉では伝えてくれることはないけれど、私の気持ちを受け入れられたようなそんな気になった
自惚れかもしれないけれど、毎朝美術準備室の窓から私を見ている朝陽を知っている
だってチラリと見ると必ず目が合うから
だからこっそりニコリと微笑んでみるようになった
そんな私に対して、朝陽も手にするカップを軽く上げ微笑んでくれることが嬉しくてそれが日課になっていた
いまだに私に対して誹謗中傷する先輩たちもいる
木の陰からの冷たい視線も感じてはいたけれど、さくちゃんがいるからか直接言われることもなくなっていた
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