- 37 -  朝陽side

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「チッ!」 思わず舌打ちしてしまう あの言い方からしてやはり保健室ではなさそうだ 外を見ると雲行きが怪しくなり始め空からはポツリポツリと雨が落ち始めた 「マジかよ」 俺の頭に花火大会の日の事が呼び起こされ目を細めた 保健室へ顔を出し念のため確認と矢田先生に声をかけていくことにした 「そう言えばさっき、門の方へ走っていく女の子の後ろ姿を見たのよね… あれって夕凪さんだったのかしら?」 その言葉を聞き飛び出そうとする俺に矢田先生が呼び止めた 「担任には私から声かけておくわ」 「お願いします」 俺は振り返らずにそのまま学校を後にした .
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