- 37 -  朝陽side

6/11
前へ
/797ページ
次へ
涼がどちらへ走っていったのかなんて全くわからなかったが、習慣で自宅方向へ行ってると予想し走り出した   こんな時伊川ならどこへ行ったのか予想がつくんだろうな…… そんな事を考えて自分が情けなくなっていく 雨足も少しずつ強くなり始めた頃道の向こうに公園の入り口が見えた こんな所にいるとは限らないが、涼があのまま家に帰ったとも考えられずとりあえず公園へ足を踏み入れた 「涼!いるなら返事しろ!!」 呼びかける声も雨に吸い込まれるかのようにかき消されてしまう 遊具の陰を1つずつ覗いていく 雨の中の公園はひんやりと冷え切り人の気配すら感じられなかった .
/797ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1276人が本棚に入れています
本棚に追加