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家の前にはさくちゃんがいつもの笑顔で立っていた 「すずおはよ。もう大丈夫?」 「うん平気。昨日はゴメンね」 「早退したっていうし、帰ってきたらおばさんから、ずぶ濡れで帰ってきて寝てるって……心配したんだぞ」 「ぅん……学校出たら急に降ってきちゃってアハハ」 「いや…元気な顔を見られたからいいんだけどね それより………それ何?」 さくちゃんは胸に抱いた袋を不思議そうに指差した 「なんでもないよ……ほら、 早く行こ」 私は慌てて袋を後ろ手に隠し取り繕ったように笑った .
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