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「すず?」 呼ばれて顔を上げたその先には驚きと心配の入り混じった顔のさくちゃんがいた 「どうして泣いてるの?」 「あれ…?なんでだろう……… あはっ………おかしいな……」 私は笑顔を作り上げ手でその涙を拭った 「すず……」 さくちゃんがそっと近づき大きな手を肩にかけ私を引き寄せてくれる 「あ……ゴメンさくちゃん………… 先行くね。保健室行かなくっちゃ……」 私は無意識にさくちゃんの引き寄せる手からスルリと抜け出し保健室へと駆けだした 「あれ?すずみ!どうしたの」 校舎近くで愛に声をかけられたけど、私は振り返らずに保健室へと向かった .
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