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保健室に入るといつも出迎えてくれる矢田先生が不在で、私はいつもの自分の定位置になったベッドへと急いだ 溢れてくる涙を止めることが出来ずポロポロとこぼしながら、布団の中へ潜り込んでしまおうと思ったのだ 「…………なん…で……」 そこには先客が布団の中にいた 少し荒い息づかいで頬の赤みからも熱がある事がすぐわかる 私はそっとその額に手を当ててみた  ガシッ! 少し触れた私の手首をがっしりと握りしめる 「すず…み……」 微かに微笑見ながら囁く声 そのまま手首を引っ張られそのまま私は上へ覆い被さるように倒れ込んだ .
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