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触れた唇をそっと離すと虚ろな瞳が軽く開き引き戻された 熱のせいか熱いものが唇を割って押し入り私の中を侵食しはじめた 「……ン……ふ……」 朝陽の舌から伝わる熱い体温が私の思考すらかき乱し、息をする間さえ与えない 身体も頭の中もとろけだしそうな、このままどこまでも一緒に堕ちていきたい気持ちになっていく 「久我原先生~具合はいかがかしら?」 矢田先生の声がドアを開けると共に保健室の中に響き渡った 一瞬にして現実に引き戻されたハッと我に返った .
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