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「……俺ムリ……涼が飲ませて」
「え?」
「起き上がんのも辛れぃから頼むわ」
「頼むって……どぅ………」
朝陽は額から少し手を浮かせ私の様子を伺う
「 決まってんじゃねぇか、 この状況で薬飲ませてって言ったら……ここ」
額の手を避けると指で自分の唇を指差した
「口移しだろ?!」
そう言って口角を軽く上げた
「はぁ!!」
慌てふためく私
「頭いてぇ~から喚くな…」
「ごめん、大丈夫?…でも……」
「早くしろよ、ほら」
こちらをジィ~と色素の薄い茶色い瞳でと見つめる
見つめられるだけで心臓がドキドキ騒ぎ出し抗う事すら出来なくなる
カップを持つ手が緊張で震えだした
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