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朝陽はイジワルな笑みを浮かべながらも 、私の腕を掴み引き上げると広げた自分の膝の片方に座らせた 朝陽の瞳から目が離せない私はそのまま見つめていた イジワルな笑みが和らぎクスリと笑うと、私の頭を大きな手で自分の肩口へと寄せ抱きしめる 耳元で朝陽の声が囁いた 「俺以外にそんな顔見せんなよ」 囁き声なのに有無も言わさないその声音に私はコクリと頷いたのだった 私たちの足元にクロシェットが可愛い声で鳴き摺り寄った この時私は陽だまりのようなこんな出来事が、この先もまだ続くとなんの疑いもなく思っていた .
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