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「僕なんかに頼んでいいんですか?
僕すずのこと奪っちゃいますよ」
すずのことを好きだと言いながら、僕の気持ちもわかった上でこんなお願いをするなんてバカにしてるとしか思えなかった
僕は久我原に挑むように聞き返した
「ハハッ奪えるものならな」
どこからそんな自信が来るのか僕の言葉を一蹴した
久我原は膝にいた猫を持ち上げる
猫は不思議そうに久我原の顔を見つめた
「伊川、わりぃがコイツも頼めないか?」
久我原は猫の頭を くしゃりと撫でてやると僕へと差し出した
「クロシェットだ」
突然差し出された猫に驚き思わず受け取ってしまった
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