夏にはちょっと早いと思います

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「空花?……なんで顔真っ赤なんだ?」 「優馬さんの獣耳発言のせいですよ」 ため息まじりに言われる。 獣耳はそんなに恥ずかしいんだろうか? うちのバカ妹は嬉々としてハロウィンにトナカイをやるんだが。 まあ、そう恥ずかしいなら仕方ない。 「空花。ごめんな、恥ずかしいならいいからな?」 「うぅ……ほんと?」 「ああ。ハロウィンでやってくれればそれでいい」 「諦めきれてないじゃないですか!?」 衣琉さんにツッコまれる。 俺は振り返り、援助要請をした。 「なぁ秀。お前も魔女の格好した衣琉さん見たいよな」 「ごめん。俺、雪女派」 「何を真面目な議論してるんですか秀くん!しませんからねそんな格好!」 「えっ――」 瞬間、秀の表情が消えた。
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