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呆気にとられてしまった。
いつも余裕、想定内が僕の中にある。
けれど、青菜ちゃんは予想外だ。
彼女は…青菜ちゃんは、予想外の事をしてくれる。
如月組と協定を組んだこと、上杉組を潰したこと、萩原一家とより強い協定を組んだこと、
そして、何より真田組を…悠紀さんをかえた事。
まさか、青菜ちゃんが僕のジョーカー?
「樹さん?」
ふと気がつくと青菜ちゃんが不思議そうに僕を見ていた。
「ん?ごめんね、ちょっと考え事をしてたよ」
真っ直ぐに僕を見つめるその瞳に僕の顔がうつる。
こんな綺麗な彼女だって
いつかは歪む、いつかは真っ直ぐではいられなくなる
青菜ちゃん、悪いけど君には歪んでもらうよ…
「そうですか…」
目をパチパチさせる青菜ちゃんに僕はまた一つ微笑んだ。
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