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「ヒカリちゃーん!生きてますかぁ?」
クラクラする…
急に強い光を浴びたせいでまだ辺りが見えない
「んん………」
「おっ!凄いね!まだ生きてんだ!」
この女に文句も言わずに死んでたまるか…
言う…言うぞ!
「死ぬかと思ったわぁ!!ちゃんと説明しなさいよ!!なんであたし…」
ガラシャに掴み掛かった瞬間に違和感に気付いた
ていうか、掴めてない
だって……手がないんだもん
肩から先がないの……
「…………ぇぇぇえええ!?!?」
これぞ「パニック」だ
「え!?」「ウソでしょ?」「はぁ!?」
この3つをひたすら繰り返す
「やっぱり失敗だね!ごめん!てへっ♪」
「「てへっ♪」っじゃないっ!!どーすんのっ!?「これ」どーすんのっ!?」
もう泣きそう
いや泣いた
「んー…その辺に落ちてんじゃない?」
人間とは不思議なモノで
ありえない状況で
ありえない情報を与えられると
一瞬だが信じてしまう
「えっ!?…って、んなわけあるかぁ!!」
「え?……じゃあどうすればいいのぉ?」
「治してよっ!腕っ!今すぐっ!」
ガラシャはものすごくめんどくさそうに「はいはい。」と言って、あたしの胸になにかの「札」を貼った
「うっで♪うっで♪治れー♪」
「…ふざけてんの?」
「え?大真面目。」
あたしとガラシャを中心にして風が廻りだす
どんどん激しくなり少し息苦しいくらい
空から一筋の光があたしの腕があった箇所に差し込む
「よいしょ!!」
ガラシャが両腕を高々と上げると
風が弱まり始め
光が腕の形に集束していく
「よしっ!でけたっ!」
風が止み
光の集束も終わると
そこには謎の幾何学模様がタトゥーのように刻まれた腕が現れた
「あっ、やられた…」
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