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「えー、私が悪いのー?」
唇を尖らせて抗議するガラシャに
堪忍袋の緒が切れた
しかし、それを瞬間的に繋ぎ合わせ、鼻から息を吐き冷静さを保つ
このペースに合わせちゃダメだ
話が進まない
冷静に……冷静に……
「これからどうすんの?」
「わかんないっ♪てへっ♪」
ダメだ…ダメだ…
冷静に……冷静に……
「はぁ……おじいちゃんは何者なの?」
「わかんないっ♪てへっ♪」
くっ……
「お母さんは?止まったままなんだけど、戻せるの?」
「わかんないっ♪てへっ♪」
…………
「じゃあどうしろっていうのよっ!」
「あっ、やっと怒ったね♪」
なぜこの状況で「怒らせようゲーム」ができるのか……
あたしは猫のように鋭くガラシャを睨んだ
「わぁー!ごめんごめんっ!答えますっ!ちゃんと答えますっ!」
あたしが今にも飛び掛かってきそうな顔だったのか
ガラシャは急いで黒板を創造し直して説明に入る
「えー……まず…は、お母さんの件ですが、これはわかりません。」
「あぁ!?」
キッ!と強く睨む
「こ、これはホント!信長がやったことだし、たぶん能力だろうけど私にはよく分かんないの!」
「……次。」
「ふぅ…えっと…次は…おじいちゃん!あの人は「明智家」でありながら信長に別の魂を入れられて操られています!信長が「サル」と呼ぶ人に心当たりは?」
「……豊臣秀吉」
「ファイナルアンサー?」
もう言葉はいらない
ただ強く、真っ直ぐに睨めばいい
「せ、正解です!あの人の身体には2つの魂が存在し今も闘っています!まぁ、おじいちゃんは強い人なのでいつか出てくるでしょ♪いや、ホント。」
「んー……次」
心配だけど
なぜかあたしも大丈夫な気がする
「最後に!これからのことですが、憎痕を消さなければなりません!ですがその力を持つのは明智家の人間だけなのでどうすることもできませんっ!」
「あんたは!?」
ガラシャは少しだけ考える「フリ」をして笑顔で言い放った
「さっきも失敗したので自信がありませんっ♪」
「……はぁ……」
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