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「……あぁ……そうだねぇ、変だねぇ」
突然の娘の珍発言に雑に対処するお母さん
「ち、違うのっ!!本能寺がっ!!本能寺が変なのっ!!」
「なんなの!?変に決まってるでしょ!!だから「本能寺の変」なのよっ!!」
「そうじゃなくて!!「本能寺の変」が変なのぉ!!」
傍から見たら不思議な会話だろうけど、とにかくパニックだったんだ…
「で?何がどうしたの?」
15分くらい続いた「戦い」は
お互いに利益がないことがわかり
お茶を飲みながら落ち着いて話すことに…
「えっとね、おじいちゃんに誕生日プレゼントを貰ったんだけど…」
あたしの話を真面目に聞く気がないのか、お母さんはミカンを食べ始めてる
「それが歴史の教科書でね…」
「…ボケたのかしら…」
そう小声で呟くお母さんに構わず話を続けることにした
重要なのはそこじゃない
「で、「本能寺の変を見なさい」っていうから見たの」
「うん」
「そしたら…明智光秀は本能寺にて織田信長のクーデターにより自害って書いてあったのっ!!」
やっと自分の言いたいことが全て伝えられた
そんな満足感と安堵感は一瞬で崩れ落ちた…
「それがどうしたの?常識じゃないの」
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