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「……なに言ってんの?」
おじいちゃんの言ってることが分からなかった訳じゃない
それでも、疑問をぶつける以外に言葉がなかった
「今迄お前が頭に入れてきた、織田信長やそれに関する知識は全て幻だ」
「じゃ、じゃあなんであたしの話がお母さんに伝わらないの!?」
他にもたくさん聞きたいことがあったけど
まずは目の前の問題を解決したかった
「お母さんはウチに嫁に来てくれた人だからな…「明智の血」が流れてないのさ」
「明智の……血?」
「そうだ。本能寺で信長に裏切られ殺された光秀の怨念は現代まで色濃く受け継がれてきた。「あの痛みを忘れるな、真実を伝えよ」その思いが、お前には流れている」
「だからあたしにはその「真実」が見える……でもっ」
ピンポーン
突然のチャイム
とにかくムカついた
「うるさいっ!!」そう言ったのを覚えてる
「来たか……」
おじいちゃんはその来訪者を知ってるみたいだった
だからだろうか、おじいちゃんにもムカついた
ゆっくり玄関に向かうおじいちゃん
来訪者の声が聞こえてきた
「おはよーございまーす。織田信長でーす♪」
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