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先輩と別れた後の帰り道は、一人で歩いているのに終始頬が緩みっぱなしでしまりのない顔になっていて、周囲の人から訝しげに見られている気がする。
あー、だめだ。私、完全に壊れてる。
でも、仕方ないよ。
私は自分の心を操作できるほど大人じゃないもの。
この喜びを、嬉しさを、隠しきれない。
あっちゃんに電話して言わなきゃ…!
「あ…」
スマホを取り出そうとした手を止める。
クラスで仲良しのあっちゃんにこの事を言いたいけど、彼女はこの夏に失恋したばっかりだから…折を見て話そう。
あっちゃんは無理だけど、お姉ちゃんがいる。
帰ってきたら即行で話そう。
ああ、
今日は、人生最良の日だ……!
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